腎臓は、そらまめのような形をした握りこぶしくらいの大きさの臓器で、腰のあたりに左右対称に2個あります。
腎臓には以下のような働きがある、我々にとって非常に重要な臓器の一つです。
腎臓の働き
腎臓の働きが悪くなると尿が出なくなり、老廃物や毒素が体に蓄積し尿毒症になります。
血圧が高いときは、塩分と水分の排出量を増加させることで血圧を下げ、血圧が低いときは、塩分と水分の排出量を減少させることで血圧を上げます。また、腎臓は血圧を維持するホルモンを分泌し、血圧が低いときに血圧を上げます。
腎臓と血圧は密接に関係し、腎臓の働きの低下によって高血圧になることもあります。
また、高血圧は腎臓に負担をかけ腎臓の働きを悪化させることもあります。
腎臓の働きが悪くなるとこのホルモンが出てこなくなってしまうため、血液が十分につくられず貧血になります。
腎臓が悪くなると体液量の調節がうまくいかないため、体がむくんでしまいます。
また、イオンバランスがくずれると、疲れやめまいなど、体にさまざまな不調が現れます。
その中でも腎臓は、カルシウムを体内に収させるのに必要な活性型ビタミンDをつくっています。
腎臓の働きが悪くなると活性型ビタミンDが低下し、カルシウムが吸収されなくなって骨が弱くなるなどの症状が出てきます。
慢性腎臓病(CKD)とは
慢性腎臓病(CKD)とは慢性に経過するすべての腎臓病を指します。
あまり耳にしないかもしれませんが、実は患者さんは1,330万人(20歳以上の成人の8人に1人)いると考えられ、新たな国民病ともいわれています。
CKDの原因にはさまざまなものがありますが、生活習慣病(高血圧、糖尿病など)や、メタボリックシンドロームとの関連も深く、誰もがかかる可能性のある病気です。
腎臓は体を正常な状態に保つ重要な役割を担っているため、慢性腎臓病(CKD)によって腎臓の機能が低下し続けることで、さまざまなリスクが発生します。慢性腎臓病(CKD)は初期には自覚症状がほとんどありません。それが、慢性腎臓病(CKD)の怖いところで、患者を増加させている原因でもあります。
そして腎臓は一度あるレベルまで悪くなってしまうと、自然に治ることはありません。
また、慢性腎臓病(CKD)があると、脳卒中や心筋梗塞など心血管病発症のリスクが高くなることがわかってきました。
そして、慢性腎臓病(CKD)が進行して腎不全になると体内から老廃物を除去できなくなり、最終的には血液透析が必要になります。
この様に慢性腎臓病(CKD)は非常に怖い病気ではありますが、定期的に健康診断を受け、尿や血圧の検査をすることが早期発見につながります。
腎臓は病気がある程度まで悪くなってしまうと、もとの正常な状態には回復しませんが、生活習慣の改善や薬物治療により病気の進行を遅らせることができます。特に健康診断などで尿タンパクを指摘された方は要注意です。
何か思い当たることがあるようでしたらお気軽にご相談下さい。